複利とは?計算式・具体例・早見表でわかりやすく解説
複利とは何かを初心者向けにわかりやすく解説。複利の計算式、1年ごとの残高がわかる具体例と早見表、単利と複利の違い、お金が2倍になる年数がわかる72の法則まで紹介します。
このガイドは一般的な情報提供を目的としており、金融・法律・技術に関する専門的な助言ではありません。メニューやルールは端末や国によって異なる場合があります。
複利とは、元のお金(元本)だけでなく、それまでについた利息にも利息がつくしくみです。各期間の利息が残高に加わるため、次の期間の利息はより大きな金額をもとに計算され、お金は時間とともにどんどん速く増えていきます。
お金を借りるときは、同じ効果が逆に働きます。借金の未払いの利息が借入残高に加算されることがあり、残高が雪だるま式に膨らむおそれがあります。
要点まとめ
- 複利=元本への利息+過去の利息への利息。
- 計算式:A = P × (1 + r/n)^(n × t)。
- 1,000を年5%・年1回複利で運用すると、10年で約1,628.89になる。
- 最も重要なのは時間:遅れて多く貯めるより、早く始めるほうが有利なことが多い。
- 72の法則:72を年利で割ると、お金が2倍になるまでのおおよその年数がわかる。
- 借金では複利で残高が増えるため、高金利の借金は早めに返済する。
本記事は一般的な情報であり、個別の金融アドバイスではありません。以下の利率はすべて例であり、予測や利回りを保証するものではありません。
複利のしくみ
複利でどれだけ増えるかは、次の3つで決まります。
- 元本: 最初に預けたり投資したりする金額。
- 利率: 受け取る(または支払う)1年あたりの割合。
- 複利の頻度: 利息が計算されて加算される回数。年1回、毎月、毎日など。
4つ目の要素は時間です。複利が長く続くほど、効果は大きくなります。
1,000を年5%で運用する場合の考え方は次のとおりです。
- 1年目: 1,000の5%=50。新しい残高:1,050。
- 2年目: 1,050の5%=52.50。新しい残高:1,102.50。
2年目は1年目より2.50多く増えます。1年目の利息50にも、今度は利息がつくからです。
複利の計算式
一般的な計算式は次のとおりです。
A = P × (1 + r/n)^(n × t)
- A=最終的な金額
- P=元本(最初の金額)
- r=年利(小数で表す。5%=0.05)
- n=1年に複利計算される回数(年1回=1、毎月=12、毎日=365)
- t=年数
増えた利息だけを知りたいときは、元本を引きます:利息=A − P。
具体例:ステップごとに計算
1,000を年5%・年1回複利で10年間運用した場合を計算してみましょう。
- 利率を小数にする:5%=0.05。
- 複利の回数で割る:0.05 ÷ 1 = 0.05。
- 1を足す:1 + 0.05 = 1.05。
- 指数を求める:n × t = 1 × 10 = 10。
- べき乗する:1.05^10 ≈ 1.628895。
- 元本を掛ける:1,000 × 1.628895 ≈ 1,628.89。
つまり、お金を追加しなくても約628.89の利息が得られます。
単利と複利の比較:1年ごとの早見表
単利は最初の元本にだけ利息がつきます。複利は増えていく残高に利息がつきます。1,000を年5%・年1回複利で運用した場合は次のとおりです。
| 年数 | 単利の残高 | 複利の残高 | 差 |
|---|---|---|---|
| 1 | 1,050.00 | 1,050.00 | 0.00 |
| 2 | 1,100.00 | 1,102.50 | 2.50 |
| 3 | 1,150.00 | 1,157.63 | 7.63 |
| 5 | 1,250.00 | 1,276.28 | 26.28 |
| 10 | 1,500.00 | 1,628.89 | 128.89 |
| 20 | 2,000.00 | 2,653.30 | 653.30 |
| 30 | 2,500.00 | 4,321.94 | 1,821.94 |
最初のうちは差はごくわずかです。しかし30年後には、同じ元本と利率でも、複利のほうが単利より約1,822も多くなります。
複利の頻度は影響する?
複利の頻度が多いほど、利息に利息がつき始めるのが早くなるため、結果はわずかに高くなります。1,000を年5%で10年間運用した場合は次のとおりです。
| 複利の頻度 | 1年あたりの回数(n) | 10年後の残高 |
|---|---|---|
| 年1回 | 1 | 1,628.89 |
| 四半期ごと | 4 | 1,643.62 |
| 毎月 | 12 | 1,647.01 |
| 毎日 | 365 | 1,648.66 |
差は確かにありますが、小さなものです。毎日か毎月かという違いよりも、利率、積み立てる金額、そしてお金を置いておく期間のほうがはるかに重要です。
定期的に積み立てる場合
多くの人は、まとまったお金を一度に投資して終わりにするのではなく、毎月少しずつ積み立てます。毎月の積立・毎月複利の場合の計算式は次のとおりです。
FV = PMT × [((1 + i)^N − 1) ÷ i]
ここで、PMTは毎月の積立額、iは月利(年利 ÷ 12)、Nは月数です。
例:毎月100を年5%・毎月複利で積み立てた場合
| 積立期間 | 積み立てた合計額 | 推定残高 |
|---|---|---|
| 30年(360か月) | 36,000 | 83,225.86 |
| 40年(480か月) | 48,000 | 152,602.02 |
積立期間を10年延ばすと、積立額は12,000増えるだけですが、最終的な残高は約69,400も増えます。だからこそ、早く始めることには大きな力があるのです。実際の投資は一定の利回りにはならないため、これらはあくまで例として考えてください。リスクについては初心者向けの投資の始め方で解説しています。
72の法則:かんたんな目安
お金が2倍になるまでの年数を見積もるには、72を年利で割ります。
| 年利 | 72の法則による目安 | 実際に2倍になる年数(年1回複利) |
|---|---|---|
| 2% | 36年 | 35.0 |
| 4% | 18年 | 17.7 |
| 6% | 12年 | 11.9 |
| 8% | 9年 | 9.0 |
| 10% | 7.2年 | 7.3 |
あくまで概算ですが、一般的な利率ならかなり近い値になり、暗算でも簡単に計算できます。
複利が不利に働くとき
複利は貯める人には味方になりますが、借りる人には不利に働きます。クレジットカードの年利は18%以上になることもあります。カードの借金1,000を年20%・毎月複利のまま放置すると、1年後には約1,219.39に増えます(実際のカードの計算方法、手数料、最低返済額はさまざまです)。
そのため、高金利の借金を返すことは、得られる「リターン」の中でも最も良いもののひとつになることがよくあります。返済の戦略は借金を返済する方法をご覧ください。
複利を味方につける方法
- できるだけ早く始める。 時間は資産を増やす最大の原動力です。
- 定期的に積み立てる。 毎月の自動積立で、雪だるまを転がし続けましょう。お金を貯める方法のコツが、資金づくりに役立ちます。
- 利息を再投資する。 受け取った利益を口座に残しておけば、それも複利で増えます。
- 利率と手数料を比べる。 わずかに高い利率や低い手数料でも、数十年で大きな差になります。
- 引き出しを避ける。 お金を引き出すと、複利の効果の一部がリセットされます。
- 高金利の借金を返済する。 複利が自分に不利に働くのを止めましょう。
よくある間違い
- 年利と1期間あたりの利率を混同する。 年利は必ずnで割りましょう。
- インフレを忘れる。 物価が上がると、将来の残高で買えるものが減ります。
- 手数料を無視する。 毎年の手数料は、複利で増える金額を減らします。
- 「高利回り保証」を信じる。 リスクなしで大きく複利で増えるという約束は、よくある詐欺の手口です。
- 「完璧な」タイミングを待つ。 少額で始めるより、先延ばしするほうがずっと損になります。
よくある質問
複利とはかんたんに言うと何ですか?
「利息に利息がつく」ことです。最初のお金に利息がつき、さらにその利息にも利息がつきます。時間がたつにつれて、坂道を転がる雪だるまのように増えるスピードが上がっていきます。
複利の計算式は?
計算式はA = P × (1 + r/n)^(n × t)です。Pは最初の金額、rは小数で表した年利、nは1年に利息が加算される回数、tは年数です。AからPを引くと、得られた利息がわかります。
単利と複利の違いは何ですか?
単利は元の金額にだけ利息が計算されます。複利は元の金額に、それまでに加算されたすべての利息を足した額に対して計算されます。長期間になるほど、複利のほうがはるかに大きな金額になります。
複利はどれくらいの頻度で計算されますか?
口座やローンによって異なります。年1回、四半期ごと、毎月、毎日などが一般的です。頻度が多いほどわずかに多く増えますが、利率と運用期間のほうがはるかに重要です。
無料の複利計算ツールはありますか?
あります。米国証券取引委員会(SEC)のサイトInvestor.govでは、無料の複利計算ツールが提供されています。最初の金額、毎月の積立額、年数、想定利率、複利の頻度を入力して計算できます。